石川県議会議員 盛本芳久

2009年11月総務企画委員会

総務企画委員会 会議記録

11月19日(木曜日)

(総務部関係)
 ・ 農林水産省及び国土交通省所管の補助事業に係る事務費等の会計検査結果について
(危機管理監室関係)
 ・ 調整運転中の志賀原子力発電所2号機の原子炉手動停止について
(企画振興部関係)
 (1) 整備新幹線関係中央要請について
 (2) 平成21年度二次交通アンケート調査の実施について
 (3) (財)能登半島地震復興基金支援事業(地域づくり総合支援事業)の拡充について
 (4) 「能登空港100万人利用記念式典」の開催について
(県民文化局関係)
  ・ 「ふれてみるいしかわの文化展」の開催について

志賀原発 非常用ディーゼル発電機トラブルについて

◆盛本芳久 委員  今回も原発の質問をしなければならないのは大変残念ですけれども、その件について質問したいと思います。
 発電所内の電力の供給がなくなって停電になり、安全に停止をしなければならないときに、電力を供給するための発電機が3台あると先ほど説明がありました。このうち2台がおかしくなったら、これはとめなければならないことだと思うのですが、この発電機がだめになったとしたらどういうことが起こるのか。それを防ぐまた次の段階の防御というか、安全を保障する何かがまたあると思うのですが、この先の段階というのは何段階ぐらいあるのですか。極めて危険な状況に陥るまでに。

◎中島和弘 危機管理監室原子力安全対策室長  先ほども危機管理監のほうから説明がありましたように、非常用D/Gのほうの不具合がありましたことにつきましては北陸電力で決めています社内規定に基づきまして予防保全的にプラントをとめることで今回措置をとりまして、実際に手動でとめたわけであります。
 今回の非常用D/Gのキャパシティ、能力といいますのは、原子力発電所をきちんととめる、さらにその際におきまして仮に事故があったとしてもそれに対して十分に対応できるだけの能力を持たせるように非常用D/Gは容量が決められておりました。
 もしこの非常用D/Gが働かなかった場合、さらなるバックアップにつきましては、直流電源装置がさらに設置されております。それからまた2号機におきましては、無停電電源装置も設置されていることを確認しております。

◆盛本芳久 委員  専門的でよくわかりませんけれども、直流のバッテリーか何かがまだあるということなのですね。

◎中島和弘 危機管理監室原子力安全対策室長  はい。

◆盛本芳久 委員  その次の段階もまたあると。それらが全部だめならば大変なことになるのですね。
 その途中といったらおかしいですけれども、確率としては低いかもしれないけれども、大変重要な部分のトラブルだったと私は思うのです。2号機が2006年の運転開始から3年余りですけれども、トラブルで手動停止をしたのが3回あるという報道もされております。これと、それから最近のトラブル、これがずっと続いている状態ですけれども、回数や中身、どれだけの期間にという全体的なものを見たとき、この状況というのは、例えばほかの原子力発電所、あるいはほかの電力会社と比較したときに、この状況はこの程度あることなのか、大変異常なことなのか、その辺はどんな認識でしょうか。

◎中島和弘 危機管理監室原子力安全対策室長  石川県におきましては、安全協定に基づきまして事業者のほうから連絡通報基準を設けまして運用しているところであります。
 この安全協定につきましては、各地方自治体、原子力発電所があるところにおいて結んでいるのですが、連絡通報基準につきましては各地方において必ずしも一様になっているわけでなく、定めてないところもあるように聞いております。
 ですので、公表されているトラブル案件が石川県の件数がこれだけだから、ほかの電力はこういう件数で、一概に同じレベルで公表されているかということを現在比較したものはありませんので、多いか少ないかという議論については、済みませんが、できていない状況であります。

◆盛本芳久 委員  県民感覚というか、そういう感じでいうとこれは多いなと、またかと。地元の方もおっしゃっているわけですから、私はそういう感覚は持っているのですけれども、それは私の感覚として、あと質問しますけれども、そういう異常な状況が北陸電力の原発で続けて起こっていると。それは一体何でそういうことが起こるのだろうかと私は思うのですけれども、なぜこういうことが続いているとお考えでしょうか。抽象的な質問ですけれども。
 県民みんな思っていることだと思うのですよ。どうですか、危機管理監。

◎西和喜雄 危機管理監  それぞれに原因があるということで、北陸電力ではそういう事象が発生するたびに原因究明と改善策を講じており、そのことについて私どもは確認をしているということであります。

◆盛本芳久 委員  もちろん一個一個にはそれぞれ原因があって、それに対策をとっていかなければならないのですけれども、そういうことが続いていることは、やっぱりそういうことが起こる何かがあるのではないかと考えるのが普通だと私は思うので、このような質問をしたのです。
 それは作業のミスなのか、機械の故障なのか、あるいはもっと体質的な問題なのか、本当にいろいろなことがあると思うのですけれども、その辺のところは一つ一つがよくなって、これは国がオーケーと言って、県が立ち入りをしてよかろうということで行って、そして何となく大丈夫ですよと言って、県民が仕方ないなということになればまた次に行くと。そういう形をずっとこれは続けていくのかどうなのかというのは、これは大変疑問だし、そういうことをしていて大変なことが起こってしまわないのかなということを大変心配するのですけれども、その辺はどうですか。

◎西和喜雄 危機管理監  発電所は定期的な検査を受けることになっております。その期間に通常の運転中も検査をしておりますが、その期間に集中的な検査がなされると。そういう中で今回もトラブルが出てきているという背景はあろうかと思っております。
 そういうことの指摘が、先月開催しました原子力環境安全管理協議会におきまして、委員の皆さんからそういうような作業を、年間を通して平準化するようなことができないのかということがありました。これは電力会社、それから国の検査体制のあり方に関わることですから、そういう検討も一部なされていると聞いております。

◆盛本芳久 委員  安全のために点検をしている、その点検のときにいろんなトラブルがたくさん起こると。だから、それを平準化していくという意味なのかどうかわかりませんけれど、それも何か不思議な感じがするのです。安管協でそういう話が出たということですが、やっぱりこれだけ続くと、安管協の委員の皆さん、それは一生懸命審議をされて、協議をされて、その都度の中身について結論出しておられると思いますけれども、やっぱり企業の体質であるとか、あるいは安全環境とかそういうところのプロ、ソフトのプロ、それから技術的な専門家という人たち、そういう人たちの中に、厳しい意見を持った、言ってみれば原発に疑問があるなという、そういうような人たちを入れていって、あえてそこで議論をきちっと活性化させていくことも大事なのではないかと思うのです。
 こんなことを言ってはなんですけれども、やっぱりイエスマンを集めているのではないかという感覚を持っておられる方も相当おられますし、安管協のあり方もぜひ考えていってほしいと思うのですけれど、どうでしょうか。

◎西和喜雄 危機管理監  原子力発電所の安全規制は基本的に国が一元的に権限と責任を有しております。さらに内閣府の原子力安全委員会で原子力安全・保安院が行ったチェックを行うというダブルチェック体制がとられているということは、これまでも繰り返し報告させていただいているところであります。
 県としては、国のチェックしたものをさらに原子力の専門家も含めた原子力環境安全管理協議会において、委員の皆様の審議をいただいてチェックしている形でこれまでもやってきております。

◆盛本芳久 委員  何遍も言っていることなので繰り返しになりますけれども、ぜひそこを検討していただいて、こういうことが続くことにならないように、やっぱり新たな何か考え方、発想でやっていただきたいなということを言っておきます。