石川県議会議員 盛本芳久

2009年4月総務企画委員会

総務企画委員会 会議記録

4月23日(木曜日)

所管事務調査について

(総務部関係)
(1) 平成21年度主要施策の概要について
(2) 石川県税条例の一部を改正する条例等の専決処分について
(3) 平成20年度一般会計歳入補正予算の専決処分について

(危機管理監室関係)

(1) 平成21年度主要施策の概要について
(2) 志賀原子力発電所の状況について
(3) 北朝鮮ミサイル発射に係る県の対応について

 (企画振興部関係)
(1) 平成21年度主要施策の概要について
(2) 小松空港道路駐車場整備基本計画プランの概要について
(3) 第2回広坂周辺将来構想検討会について
(4) 人口減少地域における公共交通のあり方検討会「基本モデル」の取りまとめについて
(5) アナログ放送終了リハーサルの「石川県珠洲市」での実施について

(県民文化局関係)
(1) 平成21年度主要施策の概要について
(2) 石川四高記念文化交流館(近代文学館)「無料の日」の試行について


高校授業料の減免の対応について

◆盛本芳久 委員  まず、総務部関係で1つお願いしたいと思うのですが、私学助成の関係でありますけれども、この主要施策のところに最初の私学助成の御説明がありましたけれども、ここの私立高等学校母子家庭等子弟授業料減免補助金というのがありますけれども、これの予算が前から出ていたと思いますけれども、21年度が20年度よりちょっと額的には少なくなっているのですけれども、今の経済状況、いろんなところから見て、やはりこれがふえていくのではないかなというふうに予測するのですけれども、その辺の見通し。
 それから、申請が年度途中で出てくるということもあるのではないかと思うのですけれども、そういうものは全部対応していけるのかどうなのかということをお聞きしたいと思います。


◎荒井仁志 総務部長  今の私立学校の授業料減免補助金につきましては、非常に昨今、経済状況が厳しいということで、いろいろな状況も指摘されておるわけですけれども、基本的に所得要件、一定要件を満たす方につきましては、いわゆる授業料の免除あるいは軽減といったことを実施していくものであります。
 その中身といたしましては、通常の減免措置に加えまして、家計が急変をしたりとかした御家庭につきましては直近の状況を反映するといいますか、通常の減免の場合ですと、前年度の所得をベースに対象要件にはまるかどうかということをチェックさせていただくのですけれども、この家計急変のために設けましたカテゴリーにつきましては直近の状況を反映できるようにして、今御指摘にありましたように、急遽リストラに遭ったとか、そういった場合にもこういう補助金が当たるような、そういう制度を用意しておるところであります。
 今回、御指摘のように金額的には減っておるのですが、これは高校生とか学生さんの数が、いわゆる生徒数の総体が減っておるという現状を踏まえまして、それに連動をして予算計上額自体は減っておるわけでありますが、今ほど申し上げましたように、そういう家計急変枠という枠も中には設けておりますので、これを十分活用して年度途中のそういう状況にも対応できるようにしていきたいというふうに考えております。


◆盛本芳久 委員  それでもう一つ、4月初めごろの報道ですけれども、文科省が、今後3年間でそういう授業料の減免のための予算を大幅に広げていくと、20万人ぐらいの高校生を支援していくという記事があったのですけれども、これがどの程度具体化されているのか、どこでどういうふうな予算化がされてくるのかちょっとわからないのですけれども、これが県にどういうふうに及んでくるのかということを、もしわかったら教えてください。


◎荒井仁志 総務部長  私もこれ、ちょっと報道で知った限りのことでありまして、まだ制度の中身等については余り詳細には通達等はありませんけれども、推察するに、恐らく先ほどのような、県のほうで行っておりますような、そういう授業料減免のために充てる国庫補助金、これを昨今の状況に対応して増額していくといいますか、そういうふうなことを考えておられるのではないかというふうに思います。
 もしこれが実現されるようであれば、十分こういうものを活用して軽減補助の充実に努めていきたいというふうに考えております。


◆盛本芳久 委員  意味のあるように、早く対応ができるようにまたお願いしたいと思います。もしそういうことになれば。

志賀原発の放射性ガスもれについて

 あと一つ、危機管理監室関係で、原発の2号機の関係ですけれども、気体廃棄物処理系のところ、当初、発表になったときに、通常の200倍とか300倍の放射性ガスが出ていたと、そういう濃度のものが出ていたという発表がありまして、私もその発表があった翌日にいろいろお話を聞かせていただいたのですけれども、そのときは200倍、300倍と。濃度としては1万倍まではそう問題はないのだという認識でありましたけれども、これはやっぱり念には念を入れてということでとめて点検をするのが筋ではないかというふうなことも言ったわけなのですが、その後、20日の発表によれば、実は13日の時点で800倍ぐらいになっていたとか、それから燃料棒の場所を特定するためにやっていた最中3,600倍になっていたとか、これは理由があるようですけれども、そういうふうに今になって、実はこんな濃度が出ていたのだということが発表されているのですけれども、この辺の数字というのは、県には逐一情報として入ってきていたのでしょうか。


◎西和喜雄 危機管理監  私どものほうへは、北陸電力のほうから逐一情報はいただいております。


◆盛本芳久 委員  県民の方と一緒に行ってお話を聞いたときはそういう800倍とかという数字もお聞きはできなかったわけなのですけれども、県が知っていたということであれば、そういう場で言ってもよかったのではないかと。何かやはりなるべく数字を小さくしようという、そういうような感じが私はするのですけれども。
 それともう一つ、燃料棒の損傷ということですけれども、穴があいているのかどういうふうになっているのかわかりませんけれども、その燃料集合体、これが能登半島地震のときに想定を超えるS1という振動がありましたけれども、そのときの固有の周期がこの燃料集合体の固有周期のところで超えていると。その地震の影響というものがここへ及ぼしている可能性はないのでしょうか。


◎米山弘光 危機管理監室次長兼原子力安全対策室長  おっしゃるとおり、S1の発生応力、これが能登半島地震で燃料集合体の周波数領域で超えております。
 しかしながら、燃料集合体につきましては、S2におきましても塑性変形を起こさないという安全評価が建設時のときになされておりますので、S2まで達しておりませんので、地震の影響というのはないであろうというふうに考えております。


◆盛本芳久 委員  ないであろうということですか。
 この前回の委員会でも運転の再開という1号機の再開というのが了承されたのですけれども、やっぱりそのときは隠さない体質、これとそれから地震という2つのことがポイントになっているわけで、言ってみれば、言葉はよろしくありませんけれども、執行猶予期間のような形ではないかと私は思うのです。そんな中で、県民に対して数字は安全な範囲だというのであれば、何倍になっている、そういうものを逐次公表していってもいいのではないかと思います。これは電力会社も県も同様だと思いますけれども、そんなことを思いますし。
 もう一つ、今、動いている最中でありますけれども、制御棒を入れたということですが、この気体については通常の五、六十倍程度に低下をしているということですが、いずれどのあたりで落ちつくのかわかりませんけれども、少なくとも平常時の何倍、何十倍という値でずっと定検のときまで出続けるわけですよね。それは問題ないとおっしゃられるのかもしれませんけれども、県民の安全、安心という、そういう感覚で言えば、ここはやはり、もう特定をされたのですからとめて、そして燃料棒をかえるという、そういうことを早急にやるということを、県としても電力会社にやってもらうということを伝えるべきだというふうに私は思うのですけれども、その辺について見解をお聞きしたいと思います。


◎西和喜雄 危機管理監  先ほども御報告の中で御説明をさせていただきましたけれども、気体廃棄物処理系では、通常時でも原子炉内で発生している希ガスと呼ばれる、その放射性物質を処理しているということでありまして、その処理量が高感度モニタ、これは北陸電力が自主的に設置をしているものでありまして、その量が通常よりも当初発表されたときには10倍になっていると。今現在は24倍程度にまで下がってきているというふうにお聞きをしておりますが、本来、そういうようなことを処理するために気体廃棄物処理系というものがあるわけでして、その処理量が増加をしておりますが十分処理能力の範囲内であって、直ちに原子炉の停止が必要な状態にあるわけではないというふうに認識をいたしておりますし、私どもとしても立入調査をいたしまして、周辺への放射性物質による影響がないということは確認をいたしております。
 処理量の増加は、集合体に生じた小さな傷、ピンホールというようなものから希ガスが原子炉水へ漏えいしたことによるものと考えられますが、核分裂を抑制すれば希ガスの発生が抑制できるということでありますので、北陸電力では燃料集合体に制御棒を挿入し、希ガスの発生を抑え、高感度モニタの値が3,600倍から、現在は24倍程度にまで下がってきているということであります。
 先ほども御説明させていただきましたが、このやり方というのはこれまでも実績のある工法でありまして、私どもはしっかりこの後も監視を継続することによって運転には支障がないというふうに思っております。


◆盛本芳久 委員  最後に、ピンホールということですけれども、これが拡大をしていくとか、また別の場所にあらわれるということもあり得る話かとも思うので、ぜひきちっとした監視を厳しくやっていってほしいなということを申し上げたいと思います。