a.視察研修の最近のブログ記事

 教職員組合の学習会で,北陸大学の小南浩一さんの講演を聞く機会を得ました.「資本主義社会を生きる - 労働と教育をめぐって」という演題です.

 現在の社会を覆う格差の拡大と貧困の増大,このような状況に追い込んできた新自由主義の政治と経済,この渦中にあって教育・福祉・労働をどう考え,新しい社会をどのように構築していくかについて,明快な分析と提言を聞くことができました.

 新自由主義による政治の実践者として有名なサッチャーの言葉「社会などというものは存在しない.存在するのは男,女という個人だけだ」が示す通り,それは現実になっています.社会は崩壊が起こっていると言っていいと思います.無縁社会とか無縁死という言葉も出現しています.
 小南さんの紹介した言葉「自立とは多数の他者に依存できる状態,隷属とは少数の他者に依存せざるを得ない状態」がそれを端的に表しています.社会を形成し,そこに多くの人間関係を築くことなく,ばらばらになった個人が,あとは強い国家を求め,それにつながろうしているとも指摘されました.

 この根本には,人間が経済的に共通のスタートラインに立っていないという現実があります.
 かつての日本社会のように終身雇用・年功序列のなかで,かなりの部分を企業が担い,支えてきた福祉はもうないと言っていいのです.すべてをガラガラポンするため,「希望は戦争」と本気で言う若者をつくり出さないよう,教育を含めた「人生前半における社会保障」の強化,また,すべての個人に最低限の所得を補償するベーシック・インカムの考え方も真剣に議論する必要があるでしょう.

 7月19日,七尾中国人強制連行訴訟支援会の第6回総会と,報告・記念講演が行われました.

 控訴審での棄却判決に対し上告中のこの裁判ですが,岩淵弁護士から,この15日付の上告棄却書が17日に送達されたことが報告されました.上告と上告受理申し立ての二本立てで提出したのですが,前者の上告については,上告するに該当しない,後者の申立書については,受理すべきものとは認められないという,合わせても5行にしかならない棄却書であったということです.上告費用(ほとんどは印紙代)は550,000円,何をかいわんやです.

 予想された結果とはいえ,参加者一同非常に残念な思いと,新たな怒りを感じずにはいられませんでした.今後のとりくみを定め,行動することを確認しました.

強制連行訴訟支援会総会10.jpg
角三外弘共同代表と,福田昭典さん(向かって右)
 
 東京・中国人強制連行を考える会事務局長の福田昭典さんの「花岡・西松和解から見えるもの」と題する記念講演では,ドイツの戦後補償は社民党と緑の党の連立政権成立からシュレーダー首相による「記憶・責任・未来財団」が発足し,進んでいる,我々も政府や企業・経済界を説得する言葉を持たねばならないと訴えられました.
 また,戦後65年,50年60年はつい前のこと,時間は何の癒しにもならない,今でも涙を流さねば語れない事実があった.アジア戦争被害者の名誉と癒しを実現すること,せめて人生の最晩年になっても生きていてよかったと思えるようにすべきであるとの決意に満ちた呼びかけがありました.
 七尾強制連行も裁判では極めて不当な判決でしたが,この七尾港で命を失い人権を侵害された中国人のために私たち日本人は次に何をすべきか,方向を示唆していただきました.
 私は福田さんに初めてお会いしましたが,食道がんの治療を続けるそのしゃがれた押し出すような声での力のこもった語りに大きな感銘を受けました.

 7月18日,輪島マリンタウンで能登ふるさと博の一環「あわびまつり」が開催されました.わじま海物語実行委員会・石川県漁協輪島支所の主催です.

あわびまつり.jpg 久々の週末の空白日,ちょうど目にした「あわびまつり」に心を動かされ,即決です.途中で志賀町の両親も誘って一路輪島へ向かいました.能登の全国発信と地域の活性化を図るため石川県も力を入れる「能登ふるさと博」,自前で参加する体験視察です(単なるグルメツアーですが).

 輪島港のマリンタウンに設営されたテント群,テーブルと七輪が並べられ,8時30分の開会とあって,我々が到着した9時30には多くの家族連れやグループがすでに舌鼓を打っていました.
 なんといっても「あわびまつり」ですから,あわびを買わなければなりません.これに長蛇の列.30分ほど並び,あわび購入.大2,500円,中2,000円,小1,500円という値段,通常の小売価格の約3割安ということでした.小さいのを人数分とサザエ,モズク,エビ,あわび御飯などを買い込み,さっそく七輪にあわびを乗せ・・・・海女採り.jpg

 こんなに大胆にあわびにかぶりつくということはそうありません.何しろ1個の値段で,先日行った,しいのき迎賓館のランチぐらいの値段ですから.やわらかくも絶妙の歯ごたえ,口中に広がる海の香,おいしかったです.もちろんサザエのつぼ焼きも,岩モズクの酢の物も,最高でした.

 県漁協輪島支部が商標登録申請した「輪島海女採りあわび」「輪島海女採りさざえ」は6月に認可され,あわびにはタグがついています.ブランド化によって能登の海産物人気がさらに高まることを期待したいと思います.

 この「あわびまつり」では,あわび3,000個,さざえ20,000個が準備されたそうですが,我々が食べ終わった12時近くには,もうあわびは完売したとの情報でした,
 好天の中,日差しは強烈でしたが,さわやかな風も吹き,訪れた市民・観光客は満足げでした.そして,世話をする漁協の人たちの元気な声が何よりも「まつり」のわくわく感を演出していたようです.

わいがやドイツ.jpg 7月2日,「わい・がやセッション『こども未来』」を開催しました.今回からシリーズで「留学生から聞く『私の育った学校』」がテーマです.第1回はドイツの学校です.金沢大学の研修生アネット・ヴェルスさんからお話を聞きました.

 ドイツの子どもたちは,6歳または7歳で小学校に入学し,4年間で卒業,その後,基幹学校や中等実科学校あるいはギムナジウムで,日本では中高生の時代を送ります.シュタイナー学校や総合学校等の少数ですが特徴あるコースもあります.
 大学への進学を希望する子どもたちはギムナジウムで学びます.10歳ぐらいの段階で,成績に応じて職業訓練的な教育内容を多く持つ実科学校と進学につながるギムナジウムへの割り振りが行われるようです.
 大学の入学は入学試験ではなく,ギムナジウムでの日常の成績によって選択が行われます.もちろん定員を超える大学や学科もあり,これは選抜が行われています・
 ドイツの早期からの進路の決定がこどもにとって良いのかどうか疑問はありますが,この制度がドイツの高い水準の職業教育や職人・技術者の育成に貢献していることは確かなようです.

 ドイツの学生の多くは,ギムナジウムを卒業してから,あるいは大学を卒業してからの1年間程度を,「遠回り」と称して,海外でのホーム・ステイとアルバイト,実家を離れてのボランティア活動などに使います.この時期に自立の精神を学ぶと言います.
 日本では,卒業即就職ストレートが最も優秀というような受け止め方がありますが,ドイツではストレートよりむしろ遠回りをした若者の方が評価を受けることが多いようです.この点がドイツの学校で良い点だとアネットさんは紹介をしてくれました.

 日本語が上手なアネットさんのお話に参加者は興味津津,たくさんの質問も出て有意義な学習会となりました.日本同様,第2次世界大戦での不幸で反省すべき体験を持つドイツの戦後補償や平和教育の実態についても聞きたいという意見もあり,今後実現できればと思います.

 ドイツの教育制度(パワーポイント:アネット・ヴェルス)  ドイツ教育制度.pptx

 5月26日地場産業センターで開催された公開セミナーに参加しました。

ケータイセミナー.jpg 県議会での小中学生の携帯電話所持規制を盛り込んだ条例が施行されて半年になりますが,子どもたちがケータイを持つ率は下がってはいないでしょう。いずれ将来は持つことになる必需品である以上,すべての子どもに学ばせる必要があるということ,そして,「持たせなくてもケータイ文化を拒絶はできない」現状を踏まえ,「持つことが危険」ではなく,「学ばせないことが危険」なのだという共通認識が必要だ,という観点でこのセミナーが開かれています。

 私たちの会派も,議会での所持規制条例に反対したのはこのような考えからです。今回はネット教育アナリストの尾花紀子さんの~「使わせない」から「使うことを前提に学ばせる」~ケータイを持つ子も持たない子も身につけたいネット時代のコミュニケーション術 と題する講義を受講しました。

 いまや,新興宗教団体の悪質な勧誘もケータイを使って行われており,その被害が具体的にどうして起こるのかということも聴きました。個人情報を知らせることは危険と知っていても,巧妙にいとも簡単にケータイ番号やメールアドレスを教えてしまうカラクリなどを,一言でも子どもたちに知らせ,学ばせておけば,被害は起こらないのです。

 インターネットやケータイのない生活が考えられない20代以下の世代とそれより上の年代にははっきりとした境界があるから,そこをしっかりと念頭に置いた専門の教育が必要であるとの指摘は全く同感です。特に学校におけるメディアリテラシー教育の必要性はますます高まっています。
 これを,先生に任せるということは,忙しい教員の現状からみて無理があります。子どもと先生が一緒に学ぶとりくみも必要となってくるでしょう。

 石川県巨樹の会会長の濱野一郎先生にお誘いを受け,5月22日の探訪会に参加しました。今回は津幡町の山の巨木を尋ねました。

巨樹探訪.jpg 巨樹探訪2.jpg 左は,鳥越,弘願寺跡のハリギリの前で,幹周は388cm,樹高33m,頭上の枝ぶりも圧巻。

 右は,笠池が原,蓮如上人お手植えのイチョウ,幹周980cm,樹高は29m,濱野先生が前で説明。

 

 

 

 

石川県巨樹の会
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/8418/

 5月11日~12日,長野県へ林活議連の視察に出かけました。

 森林・林業・林産業活性化議員連盟(林活議連)の視察は毎年興味深く,新しい知識を得ることができ,自然の見方を変えてくれます。おそらく,森林の育ち,変遷というものの時間のスパンが50年とか100年とかいう単位になることに関係あるかもしれません。
 そしてまた,そうであるからこそ,技術や知恵の伝承・継承なしには持続可能な森づくりができないということになると思います。そのプロフェッショナルに会うことができるのです。

 視察先は,カラマツの集成材を生産する齊藤木材工業㈱と森林の間伐・手入れから生産流通までをトータルで考え林業を活性化している北信木材流通加工センター,そして,その現場である森林です。

集成材.jpg 木質ハイブリッド.jpg

▲ 大型建築物に使われる集成材,Rも自由自在     ▲ 中心にH鋼を入れた木質ハイブリッド集成材

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▲ 木の成長と間伐の時期・方法等についてレクチャー    ▲ 合理的に列状間伐された杉林

千曲川下流域林業活性化センター http://www.chikumagawa-ringyou.com/

 5月8日教育会館で,インクルーシブ教育シンポジウムが開催されました。

インクル教育1.jpg インクル教育2.jpg 

 障害者の権利条約が2008年に発効しましたが,日本はまだ批准していません。この条約の大きなテーマである教育の基本はインクルージョンです。
 障害のあるなしに関わらず,共に学ぶ環境と制度が整備され,選択の自由が保障されているということです。原則分離の日本の障害児教育(特別支援教育)を原則インクージョンにするために,多くの障害者と保護者や教職員,市民が運動を重ねてきました。そして普通学級で学ぶ障害児も増えてきていますし,教育実践の交流も進められています。しかし,進んでいない部分も多くあります。

 国会ではインクルーシブ教育議員連盟が発足しました。国において人権への理解が深まることを期待します。石川県議会においては,障害児教育の状況と今後の方向性,就学や進学について何度か質問を行ってきました。しかし,答える教育委員会の考え方は国の方針に追随したもでしかありません。
 石川県議会においても保護者や教職員の協力のもとこの理念の実現に向け活動を強化していきたいと思います。

朱鷺誕生/石川動物園をミニ視察

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 韓国からの帰り道,そうだ,朱鷺の雛が誕生したはずだと思い,石川動物園を訪問しました。

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動物園1.jpg 動物園3.jpg

 

 分散飼育の朱鷺が産卵,そして雛の誕生。佐渡の放鳥朱鷺が石川の田んぼに姿を見せました。一羽の朱鷺が人々の目を環境に向けさせました。

 田舎へ行けばどこにでもあるだろうと思っていたけど無くなっていた環境,ビオトープをつくる意味が解ってきました。

 ライオンもゾウもいいんですが,こんな場所も石川動物園にはあります。たまにいきます。

  石川動物園 http://www.ishikawazoo.jp/

 今年の韓国禮山郡友好平和交流訪問は,4月26日から30日の日程で行われました。

 例年であれば,この交流の旅のコーディネートは朴仁祚がしてくださるところ,しかし,無念にも昨年10月に急逝されてしまいまいした。
 その朴さんの追悼の意味も含めての韓国訪問となりました。お連れ合いの李さん,そして3人の娘さんが参加されました。記念の植樹や,記念式典での朴さんの功績をたたえるセレモニーもありました。残念ですが,これからは私たちがその思いを受け継いでいかなければなりません。

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▲ 閔妃暗殺の現場「景福宮」             ▲ 3.1独立運動発祥の地タプコル公園

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▲ 国立小学校を視察 幼稚園も併設         ▲ 天安の独立博物館で官庁と尹奉吉銃殺地について

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▲ パソコン授業ではケーブル接続もやる       ▲ 忠義祠の前で訪問団一行(写真は朴仁祚さん)

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▲ 朴仁祚さん追悼植樹                ▲ アジア音楽祭に森さんと参加,アリランをコラボ

2010年7月

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2009.3.27countup