石川県議会2月定例会が,2月19日閉会しました。今年の2月定例会は,知事選の年であるため日程が早くなっていました。
今議会の主な議題は,平成22年度(2010年度)予算であることは言うまでもありません。雇用経済対策を第一の柱に,交流人口の拡大や,少子化対策などに配慮したものです。
平成22年度当初予算主要事業http://www.pref.ishikawa.jp/zaisei/data/yosangaiyou/h22yosan/tousyo/syuyoujigyou22.pdf
税収の落ち込みが,昨年当初予算から200億円となっています。昨年度は一昨年度より220億円の減となっていましたから,2年間で400億以上の税収減となっている厳しい財政状況下での予算となったわけです。ここには,エコカー減税の影響なども含まれています。車業界や新車購入者にとってはよい減税であったのかもしれませんが,県の台所から考えれば果たして良かったのかとの疑問は残ります。
知事選後には,投資的経費等の補正予算が組まれていくことになります。ここにもしっかりと注目し,一般の生活者のための予算となるようにチェックしていきたいと思います。
さて,今回の議会で問題となった議案第22号公務員の勤務時間短縮は,継続審議となりました。
地方公務員法に基づいて行われた人事委員会勧告を受け条例改正をしなければならないにもかかかわらず,「公務員を甘やかすな」というメッセージを出して,独自色を出したかった自民党が,収拾できなくなって出した最後のつじつま合わせでないかと思われます。
私は,会派を代表して継続審議の反対討論を行いましたが,自民党の賛成で継続審査が決まりました。まさに,数の力による議会の私物化でしかありません。
反対討論は,次のとおりです。
私たち清風連帯は知事提出議案すべてに賛成し,議案第22号「石川県職員の勤務時間,休日および休暇等に関する条例の一部を改正する条例について」の継続審査については,その必要がないものと判断し,反対いたします。以下その理由を述べます。
本議案提出の根拠は,石川県人事委員会の昨年10月14日付けの勧告にあります。
人事委員会は公務員の労働基本権制約の代償機関であり,公務員の勤務条件について講ずべき措置を議会および知事に対し勧告することが地方公務員法第8条に定められております。また,勧告は地方公務員法第24条「均衡の原則」に基づき行われたものであります。
蛇足ではありますが,地方公務員法第24条第5項の条文を読みますと,「職員の勤務時間その他職員の給与以外の勤務条件を定めるに当たっては,国及び他の地方公共団体の職員との間に権衡を失しないように適当な考慮が払われなければならない。」となっております。これを「均衡の原則」と称しております。
石川県もふくめ全国の都道府県は,現状の勤務条件が均衡を失する状態にあると判断し,条例改正を完了し,または行おうとしているということであります。
議案の内容は,①勤務時間の短縮の他,②時間外勤務手当の支給割合の引き上げは,「労働基準法」,③育児休業の取得範囲の見直しは,「地方公務員の育児休業等に関する法律」,④時間外勤務の制限については,「育児介護休業法」,それぞれの法改正に連動し条例改正を必要とするものでありますし,今回議論になっている①勤務時間の見直しは国家公務員,他の都道府県と均衡を図るための改正案であります。いずれも,知事・議会に勧告されたものでありますから,法に基づき,知事の改正案提出と議会の議決は当然行われるべきものであります。この点についての議員各位の異論はないと思います。
さて,継続審査の必要性についてでありますが,以上述べた内容につきましては,総務企画常任委員会において議論されてきたことでもありますし,本会議でも議員の質問に対する十分な説明が行われたものと理解します。さらに審査を継続する必要はないと考えます。
仮に,審査を継続するとするならば,何について審査を行うのでしょうか。これまでの議論からすれば,勤務時間の短縮に絞られると思いますが,唯一石川県だけが現状の勤務時間を続けて行くとしたとき,この状態が国および他の地方公共団体との均衡を失しているかどうかという審査をすることでしょうか,あるいはまた,人事委員会勧告制度や地方公務員法そのものを問題にしようというのでしょうか。いずれにしても,継続審査によって結論を得る課題ではありません。
公務員の勤務条件は恵まれている,勤務時間短縮は民間労働者の厳しい労働環境から見てどうなのか,このような県民の声があることも承知しております。しかし,議会としては,民間であるか公務員であるかを問わず,望む県民すべてが仕事を得,心身ともに健康でやりがいを持って働くことができる環境づくりに力を注ぐべきであります。労働者間の対立をあおることや,あちらが厳しいからこちらもがまんすべきだ,こちらががまんしたのだからあちらも我慢を,というような,後ろ向きの平等を議会は先導すべきではないと考えます。また,超過勤務手当の増を問題にするのであれば,その前に,県庁職場,学校現場等において常態化しているサービス残業こそ議会は問題にすべきであります。
議会において,公務員の適正な勤務時間について議論することは必要であり,人事院・人事委員会の勧告が万能とは思いません,しかし,今回の条例改正案については,速やかに議決すべき内容であります。条例改正をすでに行った県内市町,これから行おうとする市町の理解が得られるかも疑問であります。
また,審査継続が,4月1日施行を念頭に置いた条例改正を前提としているのであれば,臨時議会の開催が必要であり,これは時間と経費の無駄といわざるを得ません。
以上,審査を継続する必要性を認めることはできません。議員各位の懸命なる判断を期待し討論を終わります。
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