今年度3回目のわい・がやセッションを開催しました。今回のテーマは,「子ども時代の心の育ち」。臨床心理士の寺井弘美さんに講師をお願いしました。
「『こころのそだち』を考えるとき,子ども時代とは何歳までだと思いますか?」という問いから講義が始まりました。わたしは,17,8歳かなと思いそのように答えたのですが,心理学的には10歳までが子ども時代と考えるということでした。
10歳までが子ども時代,18歳までが思春期,26歳あたりからが大人の時代ということになります。青年期は10歳から26歳ごろとなります。体の成長が,首が座り,座位ができ,歩き,走るというように順に成長するように,この子ども時代の心の育ちにも順番があるというのです。そして,心の育ちには他者との関わりが必要であり,この関わりによって,育ちの順序が抜けたとしても修復が可能だと寺井さんは言われました。
人と人の関係が希薄化している今日,このような心理学の基本を理解して子どもたちと接することは大変重要です。親,家族,友達,教師それぞれとの関わりが心の育ちにとって大変重要です。これを保障できる社会になっているのかといえば,残念ながら悲観的にならざるをえません。
この厳しい雇用環境の中で,家族との時間は確保されているのか,教職員の多忙化は学齢期の子どもたちの心を育てる障害になっているのではないか,保護者の過度な安全志向と学力偏重は問題ではないのかなど,課題は多く指摘されたと思います。
しかし,課題克服のとりくみを続けながらも,そのときしかない子どもとの関わりを大切にしていかなければなりません。また,育ちを保障されなかった子どもたちとのあらたな関わりも必要になっています。また,心の嵐の時期ともいわれる思春期についても学びたいとの声も聞かれました。
私は,このような人との関わりとは別に,自然との関わりや,自然との一体感を感じる経験も,子ども時代の心のそだちに必要だと思うのですが,これも研究してみたいと思います。
大変有意義な講演をいただきました。若い学生さんも参加してくださっていました。今後のセッション,さらに広がりを求めていきたいと思います。

コメントする